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ドライフードとウェットフードのメリット・デメリット
  • ドライフードとウェットフードのメリット・デメリット

    2020年02月10日

    獣医師 加藤由生子

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    数十年前まで猫のご飯は人間の残飯、いわゆる「ねこまんま」でした。
    ですが今では数多くのキャットフードが販売されていて、どれを選べばいいか悩んでしまうほどです。

    そんなキャットフードですが、大きく分類すると「ドライ(カリカリ)フード」と「ウェットフード」の2つに分かれています。
    今回はこのドライフードとウェットフードについて、それぞれのメリット・デメリットを含めて説明したいと思います。

    キャットフード

    キャットフードの区分

    農林水産省のペットフードの適正製造マニュアルによると

    • 水分含有量が約10%以下の物→ドライフード
    • 水分含有量が約10%~40%で発泡粒状の製品→ソフトドライフード
    • 水分含有量が約10%~40%で非発泡粒状の製品→セミドライフード
    • 水分含有量が約40%以上の製品→ウェットフード

    というふうに区分されています。

    ドライフード

    ドライフードとは

    ドライフードとは原料である穀物や肉類を粉砕して混ぜあわせ、加熱してクッキーのような形状にしたフードです。
    大量生産ができ安価であることと保存がきくことからキャットフードのシェアの大半をドライフードが占めていると言っても過言ではないでしょう。

    ビタミンなど様々な成分をフードに混ぜあわせる事が可能なため、水と一緒に与えるだけで必要な栄養成分を摂取できる「総合栄養食」とよばれるフードが作られています。
    また、療法食のように効能に特化したフードもあります。

    ドライフードのメリット

    腹持ちがよい、ウェットフードと比べると歯石がつきにくい、食べる量を調整しやすい

    ドライフードのデメリット

    食事そのものからの水分摂取量が少なくなり、尿石症や腎不全のリスクが高まる

    ウェットフード

    ウェットフードとは

    ウェットフードはドライフードに比べて水分量が多いフードで、缶詰やパウチ、アルミトレーなどでパッケージされています。
    食材がそのままの形で入っているフレークタイプ、パテやペースト状になっているタイプ、スープ状のタイプなどがあります。

    おかずのような一般食が多く、総合栄養食であるドライフードにトッピングしたり間食として与えることが多いです。

    ウェットフードのメリット

    水分補給がしやすい、風味がよく嗜好性が高い、新鮮な物を好む猫に好まれる、ドライフードにかけるとふやけて老猫にも食べやすくなる

    ウェットフードのデメリット

    開封すると日持ちせず冷蔵保存などが必要、ドライフードと比べて保存料・添加物が多い、食べかすが歯に残りやすい

    さいごに

    どちらもそれぞれに長所・短所があります。
    また今回はドライ・ウェットとかなり大きな分類で説明しましたが、今は様々な特徴を持ったフードが日々開発・製造されています。
    いつまでも愛猫が健康でいられるよう、ぜひ好みや体質にあわせて上手く使いこなしてあげてください。

数十年前まで猫のご飯は人間の残飯、いわゆる「ねこまんま」でした。
ですが今では数多くのキャットフードが販売されていて、どれを選べばいいか悩んでしまうほどです。

そんなキャットフードですが、大きく分類すると「ドライ(カリカリ)フード」と「ウェットフード」の2つに分かれています。
今回はこのドライフードとウェットフードについて、それぞれのメリット・デメリットを含めて説明したいと思います。

キャットフード

キャットフードの区分

農林水産省のペットフードの適正製造マニュアルによると

  • 水分含有量が約10%以下の物→ドライフード
  • 水分含有量が約10%~40%で発泡粒状の製品→ソフトドライフード
  • 水分含有量が約10%~40%で非発泡粒状の製品→セミドライフード
  • 水分含有量が約40%以上の製品→ウェットフード

というふうに区分されています。

ドライフード

ドライフードとは

ドライフードとは原料である穀物や肉類を粉砕して混ぜあわせ、加熱してクッキーのような形状にしたフードです。
大量生産ができ安価であることと保存がきくことからキャットフードのシェアの大半をドライフードが占めていると言っても過言ではないでしょう。

ビタミンなど様々な成分をフードに混ぜあわせる事が可能なため、水と一緒に与えるだけで必要な栄養成分を摂取できる「総合栄養食」とよばれるフードが作られています。
また、療法食のように効能に特化したフードもあります。

ドライフードのメリット

腹持ちがよい、ウェットフードと比べると歯石がつきにくい、食べる量を調整しやすい

ドライフードのデメリット

食事そのものからの水分摂取量が少なくなり、尿石症や腎不全のリスクが高まる

ウェットフード

ウェットフードとは

ウェットフードはドライフードに比べて水分量が多いフードで、缶詰やパウチ、アルミトレーなどでパッケージされています。
食材がそのままの形で入っているフレークタイプ、パテやペースト状になっているタイプ、スープ状のタイプなどがあります。

おかずのような一般食が多く、総合栄養食であるドライフードにトッピングしたり間食として与えることが多いです。

ウェットフードのメリット

水分補給がしやすい、風味がよく嗜好性が高い、新鮮な物を好む猫に好まれる、ドライフードにかけるとふやけて老猫にも食べやすくなる

ウェットフードのデメリット

開封すると日持ちせず冷蔵保存などが必要、ドライフードと比べて保存料・添加物が多い、食べかすが歯に残りやすい

さいごに

どちらもそれぞれに長所・短所があります。
また今回はドライ・ウェットとかなり大きな分類で説明しましたが、今は様々な特徴を持ったフードが日々開発・製造されています。
いつまでも愛猫が健康でいられるよう、ぜひ好みや体質にあわせて上手く使いこなしてあげてください。

著作者プロフィール

獣医師 加藤由生子

2020年02月10日

獣医師 加藤由生子

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